デジタルサイネージは広告として活用するだけでなく、案内掲示板や情報共有ツールなど多岐にわたって活用できる電子掲示板です。静止画だけでなく、動画や音声など多くの情報を配信できるため、効果的なコンテンツの見極めが重要になります。そこで配信するコンテンツの種類や配信方法、コンテンツの自作方法など詳しく紹介します。

デジタルサイネージとコンテンツ


ポスターなどの紙媒体に替わって様々な情報を配信する電子看板がデジタルサイネージです。現在では街中や商業施設、駅や空港など多くの場所で目にすることが多くなりました。静止画だけでなく動画や音声も配信できるので、広告としてだけでなく幅広い用途に使われています。
コンテンツとは配信する情報の総称。コンテンツによってデジタルサイネージの効果が左右されると言っても過言ではありません。設置場所やターゲット、目的に合ったコンテンツ配信がデジタルサイネージの効果を発揮するポイントになります。
デジタルサイネージを初めて導入する場合は、モニターなどのハードからコンテンツ制作、運用までトータルに専門業者へ依頼と考える方が多いのではないでしょうか。そして思った以上に高額な金額に二の足を踏んでしまう方もいるはず。コンテンツは使い慣れたソフトで自作もでき、専門的な知識が無くてもコンテンツ管理や更新ができるソフトもあります。

デジタルサイネージのコンテンツは大きく分けて3種類


デジタルサイネージのコンテンツは、静止画、動画、Webと大きく3種類に分けられます。それぞれの特徴を見ていきましょう。

静止画コンテンツ

写真やイラストなど静止画像を配信するコンテンツ。ポスターと違い複数の静止画をスライドショーのように切り替えて表示できます。複数のポスターを用意したり、張り替えたりといった工程が必要なく、鮮明な画像を大画面に配信します。
静止画コンテンツは固定された情報を繰り返し配信するため、通りすがりの人の目に止まるような視認性の高さが求められます。情報を入れすぎず、写真やレイアウトを工夫したコンテンツが必要となります。
またカメラで撮影した画像が使え、動画に比べて通信料が安いのも静止画コンテンツの魅力です。

動画コンテンツ

デジタルサイネージと紙媒体との一番の違いは動画を配信できる点です。静止画像よりもさらに情報を伝えやすく、動きのある映像はより強いインパクトを与え人々に訴えかける力があります。
また、動画と音声を組み合わせると視認性だけでなく、音声によって人を引きつける効果も期待できます。街中や大型商業施設などの人通りが多い場所では動画コンテンツが有効です。
動画コンテンツにはいくつかの動画形式があり、使用するデジタルサイネージによって環境が異なります。コンテンツを作成する時は事前に動画形式をチェックしておきましょう。

Webコンテンツ

デジタルサイネージをパソコンと繋ぐとHPなど既存のWebページもコンテンツとして配信可能です。Webページを使うと、デジタルサイネージ用にコンテンツを作成する手間とコストを削減できるメリットがあります。
インターネット環境が必要となりますが、手元にパソコンがあればキャンペーンやイベントなどの最新情報を瞬時に配信できます。

目的と用途に合わせてコンテンツを選ぼう

デジタルサイネージでは静止画から音声、動画、Webなど様々な情報を配信できるメリットがあります。
ホテルのロビーや病院の待合室など静かな場所では静止画コンテンツ。大型商業施設や街中など人通りの多い場所では、音声や動画などで人を引きつけるコンテンツなど目的に合わせたコンテンツを選ぶと、より高い効果が期待できます。

コンテンツの配信方法は?


コンテンツと一緒に考えておきたいのが配信方法です。配信方法にもいくつかの種類があり、コンテンツと配信方法の組合せもデジタルサイネージを効果的に活用するポイントとなります。

スタンドアロン型

作成したコンテンツをUSBメモリやSDカードに保存して、デジタルサイネージのディスプレイに直接つなげて配信する方法です。コンテンツの運用管理が簡単で、データを更新する場合はUSBメモリやSDカードを使って入れ替えます。特にコンテンツの更新頻度が低い場合に向いています。
スタンドアロン型はネット環境を必要としないため、データが他に漏れる心配が無く、配線工事などの必要も無いためコストが抑えられます。

「孤立」という意味の通り、単独で機能するデジタルサイネージがスタンドアロン型です。作成したコンテンツはUSBメモリやSDカードに保存、デジタルサイネージ用ディスプレイに直接つなげて配信します。ネット環境を必要としないので、データ情報が外部に漏れる心配がありません。配線工事の必要も無く、電源供給できる場所であれば簡単に設置できます。
また、コンテンツの更新がUSBメモリやSDカードを差し替えるだけで行えるため、オンライン型のデジタルサイネージよりも管理が簡単です。

オンプレミス型

パソコンから自社サーバーを通じてコンテンツ配信を行うのがオンプレミス型のデジタルサイネージです。外部のサーバーを使わず、自社でデータの保守・管理ができるためデータの漏洩などセキュリティへの不安が軽減できます。
自社にサーバーが必要となりますが、1台のパソコンで複数台を一括で管理でき、自社に合ったシステムに自由にカスタマイズできます。

クラウド型

クラウドサーバーを通じて複数台にコンテンツ配信を行えるデジタルサイネージをクラウド型と言います。インターネット環境があれば、台数や場所を選ばず遠隔地へもコンテンツを配信できます。ネット環境とパソコンがあればどこからでもコンテンツの変更ができるので、リアルタイムで情報を配信できます。
サーバーを必要としないため初期費用を安く抑えられ、データの保守・管理も必要ありません。

配信方法に合わせたコンテンツを

コンテンツの配信方法は、ネットワーク環境の有無や、コンテンツの更新頻度によって最適な方法を選択しましょう。組合せによっては、デジタルサイネージの効果をより高めることも期待できるからです。
デジタルサイネージを導入する目的や用途に合わせて、効率の良い組合せを見つけましょう。

デジタルサイネージのコンテンツは自分で作ることもできる


デジタルサイネージのコンテンツは業者に依頼するものと思っていませんか?それ程大げさなコンテンツは…と考えているなら自分で作成するのもおすすめです。コンテンツの種類によっては、パワーポイントやエクセルなど身近なソフトでも作れます。業者依頼とは違い自分のイメージをそのまま形にでき、コストを抑える効果もあります。

コンテンツを作る前に

デジタルサイネージにおいて、配信するコンテンツはとても重要です。実際にコンテンツを作る前に、誰に向けてどんな内容にするのか、どんな情報を盛り込むのかなどしっかり考える必要があります。静止画コンテンツといってもスライドショーのように画像が切り替わるため、情報を詰め込み過ぎると伝わりにくくなります。簡単かつ具体的なコンテンツになる工夫が大切です。
静止画や動画などコンテンツの種類を決め、それに合わせた画像や音楽など必要な素材を集めます。

おすすめはパワーポイント

プレゼンなどで使われているパワーポイントですが、簡単な操作でコンテンツも作れます。静止画コンテンツや動画コンテンツはもちろん、音楽やナレーションも入れられます。
またデジタルサイネージの普及によって、コンテンツ作成用の専用ソフトやフリーソフトも増えました。ソフトによってはレイヤー機能やフィルター、ブラシなど多くの機能で撮影した画像の加工も可能です。

クオリティの高いコンテンツは業者に依頼を

どうしても満足できるコンテンツが作れない時は、専門の業者に作成を依頼するのも一つの方法です。デジタルサイネージの普及によって、コンテンツ作成を専門とする業者も増えています。費用はかかりますがプロが作るクオリティの高いコンテンツを配信できるのが魅力です。

デジタルサイネージのコンテンツ作成方法は様々


「デジタルサイネージを導入したいけどコンテンツの作り方がわからない」「業者にコンテンツ作成を依頼したけど効果がない」など、コンテンツで悩んでいる方も多いはず。
デジタルサイネージが効果を発揮するには、設置する場所やターゲット、目的に合わせたコンテンツ配信が重要になります。納得のいくコンテンツが見つからない、そんな時はポイントを抑えて自分だけのオリジナルコンテンツを作ってみるのもおすすめです。