駅や病院で見かけることが増えた電子ポスターは、今後広告媒体の常識となる可能性が高いです。しかし紙媒体と違って、導入する際に何を揃えれば良いのか、どのような流れで導入すべきか想像もつきません。この記事では電子ポスター導入にあたり、流れや必要なものを紹介しています。

電子ポスターの基本


そもそも電子ポスターとはどのようなものを指すのでしょうか。まずは電子ポスターの基本やメリットについて解説します。

「電子ポスター」の意味

電子ポスターという言葉を検索すると、デジタルサイネージと同様の意味を持つと記載されています。デジタルサイネージとは映像装置とデジタル技術を使った広告の事で、プロジェクタやディスプレイに広告を表示させます。

「電子ポスター」とはどういうもの?

電子ポスターという言葉だけ聞くとすごくハイテクな印象をもつかもしれません。しかし最近は急激に普及しているため、多くの人が一度は目にした事のある身近なものとなっています。

具体例を挙げると電車内のドア上モニターや、病院の呼び出し番号の表示などに使われています。特に電車内で次の駅を示すモニターにはニュースやその日の天気、電車の速度等のリアルタイムの情報が表示されています。

電子ポスターのメリット

電子ポスターの急激な普及の背景には、紙媒体と違ったメリットがある事が関係しています。電子ポスターのメリットとして、印刷コストやポスター取り換えに関する人件費削減が可能な点や、最新情報をリアルタイムで配信可能な点が挙げられます。

電子ポスターの種類


電子ポスターと一言でいってもそのタイプは様々です。電子ポスターのタイプやどのような場面で活用されているか紹介します。

スタンダードタイプ

液晶ディスプレイに広告映像を流すのがスタンダードなタイプです。ディスプレイのサイズも32型から55型まで豊富であり、本体のカラーも選べる自由度の高いタイプとなっています。使用機会はとても幅広く、どの業界でも比較的取り入れやすいタイプです。

タッチパネルタイプ

広告映像を流すだけでなく、タッチパネルでお客様自身が操作をできるのがタッチパネルタイプです。携帯電話・スマートフォンや顔認証システムとの連携も可能で、主体的な情報収集が可能となります。身近な例ではショッピングモールの案内図機能です。行きたいお店を自分で検索できるため、頻繁に利用されています。携帯電話やスマートフォンとの連携例は回転寿司店の番号取得パネルが挙げられます。

小型スタンドタイプ

大きすぎるディスプレイの導入に抵抗がある個人店に人気なのが、小型スタンドタイプです。スタンダードタイプと比較しても、持ち運びや片付けが楽、USBメモリーで操作が簡単というメリットがあります。身近な例では携帯ショップや回転寿司店等での番号札の取得。このような小型タイプは置き場所にも困らないため重宝します。

壁掛けタイプ

床や机に直置きするのではなく、天井や壁に掛けれるのがこちらの壁掛けタイプです。駅や病院などで見かけることが多いこちらのタイプは、設置場所を取らず非常にスマートなのが魅力的。設置場所が高いため人々の視野に入りやすいという強みもあります。

電子ポスター導入の一般的な流れ


ここからは、実際に電子ポスターを導入する際の一般的な流れについて紹介します。導入前に流れを知っておくことで運用のイメージがしやすくなります。必ずチェックしておきましょう。

どんな広告にするか打ち合わせ

まずはどのような広告にするのか打ち合わせをします。この時点で電子ポスターの種類だけでなく、実際にどのような広告を運用したいかをヒアリングした上で、予算や目的に合わせたものを提案し、話し合います。

システム構築

電子ポスターの方向性が固まったら、いよいよ広告のシステム構築を行っていきます。基本的にコンテンツ作成は各社が行いますが、作成サポートを受けることも可能です。

導入・工事

システム構築が完了したら、実際に現場へ設置工事を行います。工事が完了したらセットアップや表示確認を行い、理想通りの表示ができているかチェックします。

利用開始

工事や導入が完了したら運用開始です。しかしいきなり運用開始と言われても右も左もわからない方も多いはず。そこでトレーニングとしてソフトウェアの使用方法やコンテンツ作成方法等の説明会を実施する場合が多いです。

保守サービス

運用開始すれば、それで終わりではありません。保守サービスとして定期的なメンテナンスや困った時の対応を受ける事も可能です。このように一度電子ポスターの導入を決めるとその業者と長いお付き合いとなります。信頼できる業者を見つけて任せられるのが理想的です。

電子ポスター導入のために必要なもの


最後に電子ポスターを導入する上で必要なものをまとめました。基本のディスプレイ以外にも必要なものがあるため、この時点で把握しておきましょう。

ディスプレイ

まずディスプレイが必要となります。上の章でも紹介した通り、小型やタッチパネル、壁掛けタイプなどがあります。安い物なら10万円程度、高い物なら80万~100万円となり金額の幅も非常に大きいです。価格や目的に注目し、自社のサービスや媒体にあったものを選びましょう。

再生用プレイヤー

電子ポスターの広告である動画や画像を再生するためのプレイヤーも必要となります。最近ではディスプレイに内蔵されているものがほとんどですが、念のために確認し、内蔵されていない場合は別で用意しましょう。

管理システム

電子ポスターに流す広告映像を管理するためのシステムも必要となります。月額利用が多いですが、その価格は業者によって大きく異なり、一般的には3,000円~10,000円程度とされています。導入時は欲しい機能が網羅された見積を取得し、機能の説明を受けた上で選択しましょう。

電子ポスターに流す動画や画像

電子ポスターの核となる、広告部分です。電子ポスターの場合は紙媒体と違って動画を流す事も可能。広告効果に大幅に影響する部分ですので、信用の出来る業者を見つけつつ慎重に作成しましょう。

電気代

実際に電子ポスターを導入し始めた後は、毎月の電気代も必要となります。一般的な明るさの物であれば1日700円程度ですが、ディスプレイが大きかったり明るいものを選ぶと約4.3倍の3,000円程度が目安となります。ディスプレイによって金額が大きく異なるため、事前に確認しておくと予想外の出費が抑えられます。

試験的な導入にはレンタルもおすすめ

電子ポスターを導入したくても、用意するものが多くて大変そうに感じ、なかなか行動に移せない場合も多いかもしれません。そんな方におすすめなのが電子ポスターのレンタルサービスです。レンタルは業者によって価格が大幅に異なりますが、平均金額は月額15,000円程度。このようなサービスをうまく利用すれば、数カ月間実験的に電子ポスターを使用した後で本導入できます。また、クリスマスやお正月等の季節のイベントのみのレンタル利用も可能です。

電子ポスターを有効活用しよう


電子ポスターは紙媒体の広告と違って様々なメリットがあります。導入にあたっては信頼できる業者を見つけるのが一番の近道です。会社が持つイメージを具現化できるパートナーを見つけて、より視認性の高い広告を電子ポスターで実現させましょう。