サイネージの導入を考えているけど、ディスプレイのそれぞれの違いや、具体的にどのように利用すればいいのか気になっている人もいるのではないでしょうか。

自分でネットで調べるにしても、サイネージの情報は一部の企業向けに書かれており、詳しくわからないこともあるかと思います。

そこでこの記事では、サイネージのディスプレイのそれぞれの違いについて解説するとともに、その活用例についても具体的にお伝えしていきます。

サイネージに使われるディスプレイとはどんなもの?

サイネージに使われるディスプレイとは

サイネージのディスプレイとは、公共施設や店頭、または交通機関などの場所で、動画や画像などを用いて情報発信することを目的に使われるディスプレイのことです。
サイズや性能など種類はさまざまなので、用途やシーンに合わせて選択することができます。

一般的なテレビとの違い

まず一つ目の違いとして、長時間使用に耐えるかという点があります。
テレビは屋内で、かつ1日に数時間使用すると想定し設計されているので、10時間以上使い続けると故障する可能性があります。

しかしサイネージのディスプレイは、一日中使用する業務用として設計されているので長時間の使用でも耐えることができます。

また、「輝度」の点でもテレビとサイネージのディスプレイは異なっています。
「輝度」とはディスプレイの明るさの指標で、この値が高ければ高いほど明るくなりますが、テレビに比べてサイネージのディスプレイは”輝度”が高い特徴があります。

これはサイネージのディスプレイはテレビに比べて遠くから眺めることが多く、明るいほど見やすくなるためです。

サイネージを利用するメリット

上記でサイネージの特徴についてご紹介しましたが、サイネージを利用するメリットを以下でまとめてみました。

1.耐久性、耐熱性が高いため屋外での使用が可能で、1日に10時間以上使用しても壊れにくい。
2.防水機能があるため大量の雨に濡れても故障しない。
3.衝撃に強く、人通りの多いところに設置した際に歩行者にぶつかったとしても壊れにくい。
4.視認性が高く、離れている位置からも確認できるため多くの人の目に触れることができる。
5.自動的に画面が切り替わるため、より多くの情報を提供できる。

サイネージに使われるディスプレイが異なるポイントは3つ

サイネージに使われるディスプレイにはそれぞれ異なるポイントが3つあるので、順にお伝えしていきます。

その1:液晶 or 有機EL or LEDの違い

サイネージのディスプレイには液晶、有機EL、LEDの3タイプがあり、それぞれ特徴が異なります。液晶ディスプレイは至近距離だと見やすい特徴があるので、屋内で使われることが多いです。

一方で、LEDディスプレイは輝度が明るく設定でき、直射日光が当たる場所でもはっきり見えるため屋外で使用されます。さらにLEDディスプレイは他のものよりも寿命が長く、コストパフォーマンスに優れているメリットがあります。

また、3つのなかでより実物に近いメリハリのある映像を映し出すことができるのは有機ELディスプレイで、技術の発展に伴い最近注目を集めているタイプです。

その2:サイズの違い

サイネージのディスプレイには大小さまざまなサイズがありますが、主なサイズとしては32型、42型、46型、55型、75型の5つのタイプがあります。

また余談ですが、サイズの選び方としては「見せる対象との距離」や「表示するコンテンツ」によって最適なサイズは変わるため、導入する前に考えておく必要があります。

その3:性能の違い

サイネージのディスプレイの性能は、主に以下の3つの点で異なります。

・輝度:輝度が高いほど明るく表示される。
・解像度:解像度が高いと、きめ細やかな映像になる。
・視野角:視野角が広いタイプは、横から見ても表示されている内容を確認することができる。

シーンごとのサイネージ利用例

以下ではサイネージの利用例について具体的に解説していきます。

小売店舗

小売店舗では、新商品やタイムセールなどのお買い得情報を提供するために使われることがあります。

また店舗通路に設置することでお客様の案内板としても利用したり、商品棚に設置し商品映像を表示することで商品棚の装飾としても活用されています。

オフィス内

業務の効率化をはかるために、オフィス内の壁に設置していることがあります。最新の業務情報や通達事項など、社員に繰り返し伝えたい情報を発信することができます。

また、月ごとの営業成績や企業理念などを配信することにより、社員の意識向上にも役立たせる企業もあるようです。

交通機関

例えば駅構内にサイネージを設置することで、当日の運行情報など即時性の高い情報をリアルタイムに提供しています。

駅に設置されているサイネージは高輝度ディスプレイが多く、遠くからでもはっきりと情報を認識することができます。

また、外国人観光客のための案内板としてタッチパネル式のサイネージを導入していることもあり、ユーザーは母国語で自分の知りたい情報のみを知ることが可能です。

公共施設

区役所や市役所では、サイネージにより施設利用者のために館内の案内情報や市や区のタイムリーな情報を提供しています。

使用されるサイネージは壁にかけるスタンダードなタイプ多いですが、その他にも公共施設を利用する小さい子どもや高齢者を事故に巻き込まないように、重みがあり床に固定できるタイプを導入していることがあります。

マンション

入居者への近隣情報や管理会社からのお知らせは、多くの場合、掲示板などに紙媒体で周知されることが一般的ですが、それらの周知にサイネージを利用しているマンションもあります。
その場合、入居者がよく通るエントランスやエレベーター付近に設置されています。

サイネージのディスプレイはいくらくらい?

サイネージを導入する場合、サイネージのディスプレイサイズや機能などによって大きく料金は変わり、購入する場合とレンタルする場合とでも料金は変わってきます。
そのため、以下ではサイネージの中でも最も料金が安い「スタンドアローン型」のサイネージを例に解説します。

購入する場合

「スタンドアローン型」のサイネージは、表示するコンテンツをUSBなどの外部媒体を経由させることで再生するタイプですが、こちらの屋内用であれば約10万円〜40万円くらいで購入することができます。

また屋外用になると防水機能や高輝度のディスプレイを備えているものが多いため、約30万円〜100万円と料金が上がるのが一般的です。

レンタルの場合

レンタルの場合、サイネージの使用に必要な機材やソフトなどすべて込みで約9,000円〜レンタルすることができます。初期導入コストが購入に比べてかなり安価のため、サイネージの導入テストや短期間利用する方におすすめです。

サイネージに使われるディスプレイは種類によって活用幅は広い

サイネージのディスプレイは、液晶 or LED or 有機ELといったディスプレイ自体の違いや、ディスプレイサイズ、性能面などあらゆる点で異なります。

そのため、シーンや目的に合わせて最適なものを選ぶと、伝えたい情報を伝えたい人に最大限発信することが可能です。サイネージのディスプレイを検討している方は、ぜひこの情報を参考にしてみてください。