従来の看板よりも高い集客効果を発揮するデジタルサイネージ。デジタルサイネージは、屋外でも屋内でもシーンに合わせて利用が可能です。しかしそんな利便性が高いデジタルサイネージだけに、屋外用と屋内用の違いや価格相場など事前に知っておかなければ、思うように導入できないことも。そこで今回は、屋外用デジタルサイネージを導入するなら見逃せない3つのポイントについてご紹介します。

屋外にデジタルサイネージを導入する前に知っておくことは3つ

その1:導入するにあたって必要になるもの

デジタルサイネージを初めて導入する際、ディスプレイさえ手に入れれば利用できると誤解している人もいます。実はディスプレイ以外にもSTB、CMS、コンテンツなどが必要です。

実際に導入したらやることが多くて混乱しないように、STB、CMS、コンテンツについての知識もつけておきましょう。

その2:屋外用デジタルサイネージの価格相場

屋外用のデジタルサイネージを導入するのであれば、その価格相場も知っておくべき。屋外用のデジタルサイネージは、サイズや機能によって価格が異なり、事前に知っておかないとスムーズに導入できないこともあります。
逆に安さだけで選ぶと目的に合わず上手く使用できないこともあるため、目的に合った製品の価格相場を知ることが大切です。

その3:屋内用と屋外用の違い

屋内用と屋外用は機能面も価格も大きく異なります。そのためどういった点で異なり、違いによってどんなシーンで利用できるか知っておくと、導入後のイメージも掴みやすくなります。

屋外デジタルサイネージの導入に必要なものとは?


ここからは導入ポイントの3つを詳しく解説していきます。

1.ディスプレイ

デジタルサイネージのディスプレイは、屋外用、屋内用それぞれに専用のディスプレイがあるので、屋外で使うのであれば必ず専用のものを導入するようにしましょう。
稀に、家庭用のテレビディスプレイを屋外用として代用する人がいますが、故障の可能性が高いため、使うのはおすすめできません。

屋内での使用かつ短時間であれば問題ない場合もありますが、屋外では雨やホコリなど外的リスクが高いので屋外用専用ディスプレイがおすすめです。

2.STB

STBとは「Set Top Box」の略で、ディスプレイにコンテンツを表示するプレイヤーのことです。ディスプレイと一体型になっているものと、STB単品のものがあります。
STB単品だと、さまざまなディスプレイに接続可能です。

3.CMS

CMSは「Contents Management System」の略で、名前の通り使用するとコンテンツの管理ができるようになります。
CMSを使用すると曜日や時間ごとに合わせて異なるコンテンツを自動的に表示することが可能に。
さらにインターネットに接続できるディスプレイであれば、CMSに繋げられるため、飲食店の店舗など複数のディスプレイが遠方にあってもCMSを使えば一括で管理できます。

4.コンテンツ

コンテンツはその内容次第でデジタルサイネージの費用対効果が大きく変わるので、一番重要なポイントです。
自分で作成するとコストを削減できますが、作成するのが難しい場合は専門業者に依頼するのもひとつの方法です。

屋外用デジタルサイネージの価格相場


デジタルサイネージは、ディスプレイサイズや機能によって価格が異なるため、街でよく見かける42インチサイズを例にご紹介します。

購入する場合

42インチの屋外用デジタルサイネージだと約40万円〜100万円程で購入可能です。同じサイズでもディスプレイの輝度や防水性が高いものや、ネット接続ができるものほど価格が上がる傾向があります。

ただし、デジタルサイネージを使用するにはディスプレイ以外にも、コンテンツをディスプレイに再生するSTB(Set Top Box)や、コンテンツ管理を行うシステムのCMS(Contents Management System)なども用意する必要があるので、購入する場合はこれらの費用も考慮しなければなりません。

ディスプレイとSTBが一体型になっているタイプであれば別途STBを用意する必要はありませんが、一体型ではないタイプあればSTBが必要で、STB単体だと約1万円〜で購入可能です。

また、CMSはネットを介してクラウドサービスで提供されていることが多く、月額4,000円〜20,000円程度で利用することができます。

レンタル・リースの場合

レンタル・リースの場合は上記であげたディスプレイ、STB、CMSなどデジタルサイネージの利用に必要なものがすべてそろったパック料金で提供されており、月々約8,000円〜で使用できます。

購入するよりも初期費用が少なく済むため、今後デジタルサイネージを使い続けるか分からない場合や、1年に数回しか使わない場合はレンタル・リースのほうが良いでしょう。

屋内用と屋外用、それぞれの違いとは?


屋内用と屋外用は特徴に違いがあります。それぞれのメリット、デメリットをご紹介します。

屋外用のメリット

屋外用のメリットは3つあり、まず1つ目は防水性、防塵性が高いこと。
基本的にデジタルサイネージは電気を使用する機械なので、雨やチリ、ホコリは大敵です。しかし屋外用であれば、防水性や防塵性が高く設計されているので、雨やチリ、ホコリにさらされる過酷な環境下でも問題ありません。

2つ目のメリットは熱に強いこと。
ディスプレイは直射日光にさらされると、その熱によって液晶が黒く変化することがありますが、屋外用のデジタルサイネージには排熱機能が備えられているので、そういった故障の心配がありません。

さらに、輝度が高いのも屋外用のメリットのひとつ。
周りの明るさに対して輝度が低いと画面が見えにくくなりますが、屋外用のデジタルサイネージは直射日光下でも見やすいように輝度が屋内用よりも高く設計されています。

屋外用のデメリット

屋外用のデメリットは比較的高価になりがちなこと。ただ、屋外用と一括りにいっても機能によって異なるので、必要な機能をよく検討し絞っていくと費用は抑えられるでしょう。

屋内用のメリット

基本的に屋内用は屋外用よりも安価に購入可能です。たとえば店頭の入り口などに置いているスタンドアロン型であれば約10万円〜とリーズナブルに導入できます。
また屋内用と屋外用で同じサイズ、機能であれば、屋内用の方が安くなるので、予算が少ない場合は、置き場所を屋内にできないか再検討するのも良いでしょう。

屋内用のデメリット

屋内用のデメリットは屋外用のメリットの真逆になります。屋内用は防水性や防塵性がなく排熱機能が備わっていないので、屋外のような過酷な状況下では使用できません。また、輝度も屋内に最適化されているため屋外用よりも低めに設計されています。

屋外にデジタルサイネージを導入するなら3つのポイントをおさえておこう


デジタルサイネージは製品により機能や価格が大きく異なります。
繰り返しになりますがデジタルサイネージを導入するのであれば、以下の3つのポイントをおさえておく必要があります。
・導入に必要なもの
・導入するには費用はどれくらいかかるのか?
・屋外用と屋内用の違い
これらを事前に知り、失敗しないデジタルサイネージ選びをしましょう。