渋谷ハチ公など、多くの人が集まる場所に設置されている街頭モニター。幅広い人が目にするだけに、大きな宣伝効果が期待できます。ゆえに街頭モニターを使った広告や、街頭モニターの設置には莫大な費用が必要だと感じている人も多いでしょう。そこで、街頭モニターを使った宣伝を検討している人に向けて、費用を中心に詳しく紹介します。

多くの人が目にする街頭モニター


街頭モニターを広告媒体として選択する最大の魅力は、多くの人が目にする宣伝方法である点です。実際に街頭モニターをどのぐらいの人が目にしているのか、具体的な数字を元に紹介します。

8割近い人が街頭モニターを見たと返答

街頭モニターの大型ビジョンに関するアンケートでは、調査対象者の約79%が大型ビジョンを見たと回答しています。大型ビジョンを見た理由について掘り下げてみると、もっとも多い「なんとなく目に入った」の意見が約64%、続いて「音楽や演奏が気になった」の意見が約17%程度となっています。

ハチ公は毎日23万人前後の人々が行き交う

その場にいた人の約8割程度が何らかの理由で目にしてしまうほどの影響力を持つのが、大型ビジョンによる街頭モニターです。しかし具体的に何人程度の人が見ているのでしょうか。渋谷駅ハチ公前交差点を例に挙げると、1日でおよそ23万人がハチ公前を行き交っています。つまり1日におよそ18万人程度の人が渋谷駅ハチ公前交差点の街頭モニターを目にしていることになります。

複数の街頭モニターを使った宣伝も

渋谷駅ハチ公前交差点には複数の街頭モニターがあります。そのため複数のモニターを使用したアイデアの光る宣伝も行われています。たとえばスポーツウェアブランド「アディダスオリジナルス」はRIP SLYMEのILMARI・きゃりーぱみゅぱみゅ・氣志團の綾小路翔の3名が3面モニターでバーチャル共演を果たし、印象的な広告となりました。

街頭モニターの料金


大きな宣伝効果が見込まれる街頭モニターでの宣伝ですが、費用面が気になる方も多いはず。今回は特に大きな宣伝効果が見込まれるアルタビジョン・道頓堀トンボリステーション・渋谷ハチ公口4面同時放送の3か所を例に挙げて、実際の料金を紹介します。

放映料は場所によって違う

街頭モニターの設置場所によって人の量が違うため、放映料も異なります。基本的に渋谷や新宿など人が多い場所ほど料金は上がる傾向にあるため、予算に見合った設置場所を見つける必要があります。

アルタビジョンの料金

1日で約20万人の人が行き交う新宿アルタビジョンでは、15秒CMであれば10:00から24:00の間で1日56回程度放映されます。料金は7日間で120万円、1日当たりおよそ17万円で設定されています。

道頓堀トンボリステーションの料金

平日は1日あたり21万人、休日はおよそ28万人の人が行き交う道頓堀トンボリステーションの場合は、11:00から22:00の間に1日40回のCM放映がされます。料金は7日間で約26万円。1日あたり3.7万円程度となっています。アルタビジョンと比較してもかなり安く利用できます。

渋谷ハチ公口4面同時放送の料金

渋谷ハチ公口4面同時放送の場合は、放映回数が1日30回・60回・120回と回数に応じた料金設定がされています。アルタビジョンや道頓堀トンボリステーションと比較がしやすいように30回のプランを紹介すると、1日間で53.3万円、7日間であれば177.4万円の料金設定がされています。

街頭モニターを使ってより上手く宣伝するには


街頭モニターの料金は莫大な費用というわけではありませんが、決して安くありません。ここからは、街頭モニターを使ってより上手く宣伝するためのポイントや注目点について紹介します。

設置場所と年代

街頭モニターを効果的に利用するためには、どの年代の人に多く見てほしいか、ターゲットをハッキリとさせる必要があります。たとえば渋谷であれば若者が多く集まります。ここで高齢者向けの宣伝をしても、対象となる人が少ないためあまり宣伝効果が見込めません。「多くの人が見てくれる渋谷に広告を打てば正解!」と安直に考えず、宣伝素材に応じた設置場所を、性別や年代を元に考えましょう。

放送時間の指定

設置場所と同様に、放送時間の指定も必要となります。たとえばサラリーマン向けの広告を打ちたい場合は、通勤時間帯である7時から9時頃や、業務終了後の18時以降を選択する方が、さらなる宣伝効果が期待できます。逆に主婦向けの広告媒体であればショッピングをする時間帯である日中の方がより効果が期待できます。このように顧客をイメージした時間帯に宣伝をする事が重要です。

主要モニターのセット放送

全国的に効果的な広告を出したいと考えている場合は、全国で人気の高い街頭モニターによる放送をセットにしたものもあります。たとえば全国7都市のセットでは、札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡の7都市で街頭モニターによる宣伝が利用できます。まずはこのようなセット放送を利用し、反響が多い都市に狙いを絞る方法も効果が見込めます。

広告には事前審査がある

街頭モニターは影響力がある広告媒体のため、広告には事前審査をクリアする必要があります。過去に事前審査でNGとなった例の中には、施術シーン・誇大広告・グロテスクなシーンが含まれるものが挙げられます。せっかく作った広告媒体がNGとなってしまっては、大幅なコストが無駄になってしまうことも。多くの人が安心して見られる広告を作成しましょう。

街頭モニターを使ったプロモーション


街頭モニターは多くの人の目に入りやすい広告媒体のため、注目が集まる映像を放送すれば大きな宣伝効果が期待できます。最後に多くの人にインパクトを与えるアイデアが詰まった街頭モニターのプロモーション例を3点紹介します。

アプリと連動したキャンペーン

インパクト大の街頭モニターを使ったプロモーション案の1つ目は、アプリと連動したキャンペーンです。これは2013年に森永乳業が行ったもので、渋谷ハチ公口の大型ビジョンで流れる音声を専用のアプリで読み取ることで、自動的にスタンプが付与されるものです。スタンプを獲得すると「マウントレーニアコーヒー」がもらえます。アプリをダウンロードするだけで誰でも参加できる手軽さから多くの反響を呼びました。

デジタル花火大会

夏の風物詩といえば花火大会ですが、渋谷ハチ公口の街頭モニターを使って花火を打ち上げるプロモーションも話題となりました。これは2013年7月に開催された「渋谷デジタル花火大会」と呼ばれるものです。こちらもスマホと連動したもので、指定のURLにアクセスして、画面上をスワイプすることで、渋谷の街頭モニターに花火が打ちあがります。参加型の企画であることから参加者も非常に多く、世界的に注目が集まりました。

AR技術を使った映画宣伝

ARとは「拡張現実」と呼ばれるもので、実際の風景にバーチャル映像を重ねることを指しています。身近な例では「ポケモンGO」が挙げられます。目の前の風景にモンスターが出現する映像を重ねることで、あたかも現実世界にポケモンが現れたように見せて人気を呼びました。この技術を街頭モニターに応用したのが2016年の映画「バイオハザード ザ・ファイナル」の宣伝です。渋谷スクランブル交差点にゾンビの映像を重ね、影響力のある広告を完成させました。

街頭モニターでの宣伝効果は大きい


街頭モニターは決して安価なプロモーションではありませんが、多くの人が目にする場所での宣伝となるため、大きな宣伝効果が期待できます。より効果的な宣伝をするために、顧客層をイメージし、適切な場所でプロモーションしましょう。