サイネージ広告はデジタルサイネージや電子看板ともいわれるシステムのことで、紙媒体の広告の代わりとしての役割だけでなく、空間演出や販促の役割も兼ねる便利なシステムです。導入コストや事例を含めてデジタルサイネージの魅力をお伝えします。

デジタルサイネージ広告とは?


デジタルサイネージ広告というと、大きめのディスプレイに静止画や動画を流しているイメージを持つ人が多いはず。そもそもデジタルサイネージとはどんな特徴を持った広告ツールなのでしょうか?

スタイリッシュで視認性の高い話題の広告システム

デジタルサイネージを紙媒体の広告(ポスターやチラシ)に替わる新しい広告ツールとして導入を検討している人も多いでしょう。実際に数年前と比べると、デジタルサイネージを広告・販促として活用している店舗を街中で見かける機会は圧倒的に増えています。

なぜデジタルサイネージを導入する企業や店舗が増えているのか、それはデジタルサイネージに以下のような3つの特長があるからです。

・ディスプレイが明るく目にとまりやすい
・多くの情報量を発信できる
・リアルタイム情報更新可能

家庭用テレビと違い、デジタルサイネージに使われる業務用ディスプレイは明るい環境でも見えやすいようにディスプレイの輝度が高く設定されています。広告にとって多くの人が行き交う環境の中でも目立つということは非常に重要。その点でデジタルサイネージには大きな魅力があります。

また、画面の切替によってより多くの情報を発信できることも大きな特長。時間帯によって配信スケジュールを変えることもできるので、よりターゲットを意識した効率の良い情報発信が可能になります。

さらに、天気や交通情報、本日の特売、タイムセールなどリアルタイムで発信したい情報を簡単に更新することができるデジタルサイネージは集客、販促に大きな効果が期待できます。

2020年には市場規模3000億円突破予測も

デジタルサイネージに関わる市場は右肩上がりに成長中。オリンピックを見据えた都市部への導入だけでなく、観光客増加に伴うインバウンド需要を見込んで地方でも導入が進んでいます。

設備導入に伴う需要は落ち着きつつありますが、デジタルサイネージを活用した広告市場がさらなる広がりを見せており、今後も発展拡大していく分野であると言えるでしょう。

デジタルサイネージの3つのタイプ


デジタルサイネージ導入にあたっては、3つのタイプから最適なものを選ぶ必要があります。具体的な役割、利用シーンなどをご紹介します。

スタンドアロン型

USBなどの外部メモリに記憶させた情報を表示するスタンドアロン型。インターネット回線につながっておらず複雑な操作は必要としないものが多いですが、外部メモリから情報を移動させる手間がかかります。店舗前でメニューを表示したい、決まった広告動画を再生したいなど、更新頻度が少ないコンテンツを表示させたい場合におすすめです。

初めてデジタルサイネージを導入する、まずはどんなものか使ってみたいという場合はスタンドアロン型で試してみるのも良いでしょう。

ネットワーク型

インターネット回線で繋がっており、情報更新がリアルタイムにできるネットワーク型。遠方からの更新が可能なので複数のデジタルサイネージの利用を考えている場合は便利です。

駅の時刻表や病院の案内、タイムセールや特売情報なども表示させたい場合はネットワーク型の方が使い勝手が良いでしょう。

インタラクティブ型

ネットワーク型の特徴にプラスして、外部刺激に対して反応するデジタルサイネージがインタラクティブ型と呼ばれるタイプです。タッチパネルや顔認証、モーションセンサーによって人の動きに反応してコンテンツを組み替えるものなどが一般的です。

双方向のやりとりが可能になるインタラクティブ型は施設案内からエンターテイメント的な活用も可能です。最近はアプリなどを通してスマホなど個人のデバイスとも繋がるデジタルサイネージも登場し、導入する側のアイデア次第でその使い道は無限大とも言えるでしょう。

デジタルサイネージ導入のコスト


デジタルサイネージはディスプレイばかりに目が行きがちですが、導入にあたっては様々なコストがかかっています。代理店や商品にもよりますが、一般的にどれくらいのコストがかかるのかイメージを持っておくことは大切です。

業務用ディスプレイ

デジタルサイネージに欠かせない業務用ディスプレイは、屋内用か屋外用かでも価格に大きな差が出ます。

43〜55インチ(屋内用)→10〜40万円
32〜42インチ(屋外用)→40〜80万円

屋外用の方が防塵、防水性に優れているということ。そして明るい屋外でもはっきり見えるよう輝度が高く設定されていることも価格が高くなる理由です。また、ディスプレイを壁掛けにするなど別途工事が必要になる場合はその費用も考えておきましょう。

STB

セットトップボックスと呼ばれるもので、コンテンツの再生機器のこと。もともとディスプレイに内蔵されているものもありますが、複数のディスプレイを使う可能性があるという場合はSTB単体を持っておく方が便利です。

シンプルで簡単なものであれば1万円程度から購入可能ですが、ネットワーク接続型など複雑な機能を備えたタイプになると10万円を超えるものもあります。

CMS

コンテンツマネジメントシステムと呼ばれるもので、ネットワーク型サイネージのコンテンツ再生スケジュールの管理など、デジタルサイネージ導入後の運用に必要なシステムのこと。

サーバーを新しく作る場合とクラウドサービスを利用する場合の2パターンが考えられますが、サーバー構築となると時間とメンテナンス費用がかかることから、月額使用料(1端末あたり4,000円〜1万円程度)を支払ってクラウドサービスを利用する方法が主流になっています。

コンテンツ制作費

自社でコンテンツを製作することも可能ですが、外部に依頼する場合はそのコストを考えておく必要があります。

コンテンツは内容や修正の回数などによっても価格が大きく変わるので一概には言えませんが、導入前にコンテンツ制作を自社で行うのか、外部に依頼するのかは検討しておきましょう。

使い方次第!費用対効果を上げる国内導入事例


実際にデジタルサイネージはどのような場面で活用されているのでしょうか。初めてでも取り入れやすい国内事例をご紹介します。

イベントでのアイキャッチ効果で集客

住宅展示場の来場者へのPRを目的にデジタルサイネージをモデルハウスの前に設置した例では、明るい太陽光の下でも鮮明な映像を発信することができるデジタルサイネージが活躍。遠くからでもはっきりと見える高輝度デジタルサイネージはアイキャッチ効果で集客に大きく貢献します。

店舗と調和するディスプレイで空間演出

デジタルサイネージのスタイリッシュなディスプレイは、そのままのデザインが魅力的な場合もあれば店舗のテイストと合わないという場合もあるでしょう。そんな時にはテイストと調和するようなディスプレイカバーや棚を選択することもできます。

あるナチュラルテイストの店舗では木製のデジタルサイネージスタンドを活用することで、店舗と調和する自然なディスプレイを実現。単なる広告としてではなく空間演出ツールとしても機能しています。

デジタルサイネージ広告で顧客の足を止めることが大切


デジタルサイネージ(サイネージ広告)は、紙媒体の広告に比べて高い視認性とスタイリッシュさを兼ね備えた魅力的な広告システム。ディスプレイ設置の仕方や魅せ方次第で空間演出を兼ねることもできるデジタルサイネージは、あなたのアイデア次第でさまざまな可能性が広がります。