オフィスにデジタルサイネージを導入すれば、効率良く社内の情報共有などを可能にしてくれます。でも「 導入のメリットはそれだけ?」「実際の効果は?」と疑問に思っている方も多いはず。

この記事ではオフィスサイネージとは何か、どんなメリットがあるのか、費用、活用例などの疑問に対し、その答えを詳しく解説します。上手くオフィスサイネージ導入することで情報を介して働き方がガラリと変わるかもしれませんよ。

基本の基本:デジタルサイネージとは

一般に、「 サイネージ 」とは標識・看板のこと。その電子版が「 デジタルサイネージ(電子看板)」です。

名前にはピンとこなくても、最近は屋外屋内を問わず下記のような場所でデジタルサイネージをよく見かけるのではないでしょうか?

・駅
・空港
・病院
・ショッピングセンター
・ホテル
・銀行

デジタルサイネージの表示内容は、設置されている場所や目的により様々です。

・時刻表
・広告
・ニュース
・建物内の案内
・学校や病院での情報共有
・株価

このようにデジタルサイネージは、表示される情報を設置される場所・見る人のニーズに対して細かく対応させることが可能なのです。

オフィスサイネージとは


オフィス向けのデジタルサイネージは「 オフィスサイネージ 」と呼ばれます。

会社のオフィスに多くのメリットをもたらし、働きかたを変えてくれるかもしれないオフィスサイネージですが、「何となく良いということは分かるけど、導入が難しそう」と感じている方もいるはず。

ここではオフィスサイネージの3種類の表示方法や導入費用について解説します。

スタンドアロン型

ディスプレイだけを用意して、USBなどの記憶媒体から情報を表示させます。

ローカルネットワーク型

社内に構築されたネットワーク環境を使い情報を表示させます。

クラウド型

コンテンツの制作から配信のスケジュール管理まで、マネジメントシステムを  使いクラウドを介して表示させます。

費用

デジタルサイネージは、その使用方法によって必要なものが大きく異なります。そのため、一概に価格を説明することは困難です。

取り扱う業者でも、費用は「 要問い合わせ 」となっているところがほとんどですが、ここでは設置に必要な要素ごとの費用の目安を紹介します。

ディスプレイ

画面の美しさ、防水や防塵等の機能の充実度から業務用ディスプレイをおすすめします。

・画面の大きさ、素材
・屋外での設置が可能かどうか
・防塵・防水性能の有無

などの差により小型でシンプルなものだと10万円台から、大型でハイスペックなものは100万円台まで様々です。

設置作業費用・工事費

業者により様々です。見積もりを取り、しっかりとした比較検討が必要です。

コンテンツ

コンテンツの内容が、オフィスサイネージの価値を大きく左右します。

コンテンツ制作担当者の労力を、内容の充実だけに向けるために専門業者の提供 するテンプレートの使用をおすすめします。テンプレートの充実度、オーダーメ イドも可能かどうかを合わせてチェックしてください。コンテンツ費用も提供業者により様々です。

STB(セットトップボックス)

コンテンツを再生するプレーヤーです。
・ディスプレイ内蔵型(ディスプレイ代金に含まれる)
・単体でディスプレイに繋ぐタイプ(機能により1万〜10万程度)

CMS (コンテンツマネジメントシステム)

コンテンツ運営全体をスムーズに管理するために必要なソフトウェアです。

CMSはクラウドでのサービス提供が一般的です。
・月額課金制が一般的(1端末あたり、数千円台〜10,000円程度)

ランニングコスト

忘れてはいけないのがランニングコスト。

主な項目
・保守・メンテナンス費用
・インターネット費用
・電気代(ディスプレイの明るさによります)

オフィスサイネージの費用は、ハード・ソフト両面において業者により幅があります。ディスプレイの設置数、設置場所、使用して達成したい効果などをしっかり設定した上で見積もりを取り、じっくり比較して、最適なものを選びましょう。

オフィスサイネージを設置するメリット

オフィスサイネージを設置すると、具体的にどんなメリットがあるのか紹介します。

社内の情報伝達を徹底し、効率がUP

メールなどで大量の情報が行き来するオフィス。
読む必要が有る情報なのか、その判断は受け取る側に委ねられてしまいがちです。その結果、情報伝達に漏れが生じる可能性があります。
オフィスサイネージは下記の理由から、その漏れを最小限に留めます。

・情報が視界に自然と入る。
・必要な時に何度でも情報を流すことが可能。
・トラブルや安全管理情報へのスピーディーな対応が可能。

社内の情報格差を解消

社内には様々な業務形態があります。

・メインオフィスから離れた、資材管理倉庫や工場で働く社員。
・業務でパソコンを使うことが少ない社員。

様々な社員に向けて、必要な情報を必要なタイミングで伝えるのは難しいです。
それを可能にするのが、最新情報を発信するオフィスサイネージです。

社員のモチベーションをアップ

会社が進化・向上し続けるために社員のモチベーションアップは欠かせません。

・各部署の業績などの配信。
・業務の終了予定日をカウントダウンし、予定厳守への意識付けとする。
・繰り返し必要な情報を流すことにより、業務への高い意識付けを促す。

必要に応じた、きめ細かい対応ができるのがオフィスサイネージです。

社員間のコミュニケーションの活性化

仕事中の気分転換も大切です。

・社内報をオフィスサイネージで発信する。
(紙媒体発行のコスト削減や担当者の業務軽減にも繋がる)
・天気予報や占いなどの息抜き情報を発信する。

発信する情報によっては、さりげない社員間のコミュニケーションのきっかけ作りをお手伝いします。

お客様とのコミュニケーション

オフィスを訪れたお客様向けの情報発信にも役立ちます。

・業務内容の説明
・企業理念の発信
・フロア案内
・各種手続きに関する案内

これらを動画などを使い、分かりやすく伝えることが可能となります。

オフィスサイネージの活用シーン

利用価値の高いオフィスサイネージ、オススメの設置場所をご紹介します。各部署に設置すれば情報を、必要な時に、必要な部署にだけ表示させることが可能です。不要な情報を排除する手間がなく、作業の効率化につながります。

共有スペース(食堂や休憩室など)

自社の新製品情報、社内報・天気予報・お役立ち情報などちょっとした息抜き情報を表示し、働きやすい職場作りに貢献します。

オフィスから離れた場所(工場・資材管理倉庫など)

作業の手を止めてオフィスで情報を確認する必要がありません。
離れた場所でもリアルタイムで平等に情報を発信することができます。

お客様向け(エントランス・受付・廊下・エレベーターなど)

動画や画像などを使い、美しく・分かりやすい情報発信が可能です。飲食店のサンプルショーケースやレジ横にメニューをデジタルサイネージで表示し、季節に合わせたメニューをわかりやすく、かつローコストで繰り替えることが可能に。

オフィスサイネージの利用例

オフィスサイネージ利用の具体例を紹介します。
一般的な職場は前述の「活用シーン」で十分イメージできたと思いますが、ここではそれ以外のオフィス(職場)での利用例を見てみましょう。あなたの職場に置き換えてイメージしてみてください。

公共施設

普段働くオフィス以外でも、クラウドで繋げば離れた場所にも情報発信が可能です。
あなたの働く市や町の駅や空港・メインストリートで、地元の観光や文化を情報発信できます。

医療機関

待合室での、総合案内・待ち時間の案内は勿論のこと、ナースセンターなどの職員休憩室向けの情報発信も効果的です。「 ヒヤリハット 」への注意喚起など、日々何気なく目にするメッセージが、業務に生かされます。

教育機関

「 進むべき未来を具体的にイメージできるコンテンツ 」を流す影響は計り知れません。
学んでいる生徒さん達への励ましとなり、学習意欲をアップさせるお手伝いができます。リフレッシュスペース、事務室に導入し、まずは職員からの意識改革を目指している大学も。

小売店

小売店にとってお客様向けの情報発信は、何よりも大切なこと。ですがもう一歩踏み込んで、バックヤードにも発信するのはいかがでしょうか。
実際の売り上げや、達成目標を見やすく発信することで、パート職員から責任者までモチベーションアップのきっかけにできます。

オフィスサイネージ、その検討価値は大きい

オフィスサイネージ設置の最大のメリットは、ニーズに合わせてカスタマイズ可能なことです。社内・社外向けを問わず、あなたのオフィスの「こうしたい」に柔軟に対応可能です。
また、今まで紙媒体にかけていたコスト削減、担当者の労力軽減にも繋がります。

近年オフィスサイネージは、単なる「社内向け電子掲示板」ではなくなってきています。

AIにより今この時に最適な情報を、必要な場所・人に向け発信できるオフィスサイネージの存在が今までの働きかたを大きく変えます。

そんな可能性を秘めたオフィスサイネージ。
導入した後、あなたのオフィスにはどんな変化が起きるのか想像してみましょう。

一歩先行くオフィス環境を作るための「オフィスサイネージ」。ぜひご検討ください。